不動産屋の火災保険は相場より高い! 資格を取ってまで勧める理由
今回は、不動産を買うときの火災保険について書いてみます。
僕が不動産会社の営業として働いていたころ、不動産を買ってくれたお客さんに火災保険をオススメしていました。
家を買うとなると火災や地震を不安に思う人が多く、結構な割合で入ってくれます。
ローンを組んで中古の家を買う場合、火災保険に入るのが必須という理由もあるでしょう。
・・・でも、心の中は罪悪感でいっぱいでした。
なぜなら、自分が勧めている火災保険に入らない方がいいことを知っていたからです。
言い訳するつもりはありませんが、会社の方針なので仕方なかったんです。
(そういった部分に納得できなかったのも職を変える原因の1つになりました)
はっきり書きますが、不動産屋が勧める火災保険は避けた方がいいです!
知り合いに保険の関係者がいるならその人に、いないならお気に入りの保険会社にコンタクトを取りましょう!
それでは、なぜ不動産屋の勧める保険に入らない方がいいか書いていきます。
保険料が高い
なんといっても保険料が高いです!
全く同じ内容の保険をかけても、数千円~数万円の差が出ることもあります。
不動産屋は仲のいい保険会社と提携を結んでいます。
不動産屋は家を買う客に火災保険を紹介する代わりに、保険会社から報酬を受け取ります。
ところが、保険会社は自社の利益を減らしたくありません。
そこでどうするかというと、保険料を通常より高くするわけです。
客から保険料を多く取り、そこから不動産会社への報酬を払います。
ケースにもよりますが、10~20%近く変わってきます。
おそらくですが、不動産屋の人はしつこく火災保険を勧めてくるはずです。
多くの場合、勧めた個人も報酬がもらえるからです。
僕がいた不動産会社では、保険料の15%を保険会社から受け取り、僕個人はそのうちの20%(保険料全体の3%)をもらっていました。
火災保険を人に紹介するには資格が必要なのですが、資格を取ってでも保険を勧めるのはこのためです。
当然保険料が高いほど報酬も増すので、頑張っていろんなオプションをつけさせようとするのも保険料が高くなる一因です。
不動産屋は保険のプロではない
さきほど保険を勧めるには資格が必要だと書きました。
日本損害保険協会の損保代理店試験というのを受ける必要があります。
「基礎単位」と「火災保険」の両方に合格しないといけないので、もちろん勉強しなくてはいけません。
・・・この試験、めちゃくちゃ簡単なんです;
僕はなにも知らないところから数時間の勉強で受かりました。
確か5時間ぐらいテキストを流し見ただけです。
ギリギリというわけでもなく、70点合格のところ90点以上とったりしてました。
「火災保険」の方は、PC画面上でテキスト見放題ですし(笑)
何が言いたいかというと、不動産屋は保険のことを詳しく知っているわけではないということです。
中にはしっかり勉強して知識を持っている人もいると思いますが、全員ではありません。
中途半端な知識しかなかったりするので、説明も中途半端だったり、質問しても返答があやふやだったりします。
いざ地震や火災で家が壊れたりしたとき、思ったように保険金がもらえなかったら取り返しがつきません。
正しい知識を持った保険のプロを通して保険に入りましょう!
不動産屋は提携を結んだ保険会社の保険しか紹介しない
当然と言えば当然です。
関係ない会社の保険を紹介したところで、不動産屋にはメリットがありません。
むしろ他社を紹介したことが知れたら、仲のいい保険会社からの印象を悪くしかねません。
サービスの良し悪しはあまり関係なく勧めてきます。
あなたが携帯電話を買うときは、ドコモにするかauにするかソフトバンクにするか自分で決めると思います。
サービス内容を比較したり、他の人から話を聞いたりして選ぶはずです。
火災保険も、自分で判断して選ぶべきなんです!
最後に
家を買うときは、自分で火災保険を選んだ方がいいです。
金銭面でもサービス面でも損してしまいます!
どうしても決められないという場合でも、不動産屋が勧めてきた保険に入るのはやめましょう。
その場では断っておき、勧められた保険会社に自分で連絡して保険に入る方が安くあがるんです(笑)
家を選ぶ際には、みなさん慎重になると思います。
付随する火災保険も、注意して選んでみてはいかがでしょうか。